2020年の始まり。
この頃の状況は今振り返ってもかなり良かったと思います。
絆とハーデスは撤去されましたが、凱旋と沖ドキにはまだ猶予があり、
リセットを絡めた天井狙いや宵越し店でのお宝台発掘が捗っていました。
番長3や星矢海皇なども現役で、イベント次第では設定狙いをすることも多かったです
(星矢に関しては、ほとんどリセット台しか触りませんでしたが)。
1月の収支を見返すと、兼業時代で最も勝った月でした。

画像とメモを追うと、北斗天昇の設定狙いを軸に、ハイエナが上振れていたようです。

当時はスロ垢で稼働日記をつけていたこともあって、よく写真を撮っていました。
高設定挙動を探るため、確定してもメモを取り続けていたのを覚えています。
6号機の高設定は特徴が分かりやすく、いわゆる“デキレ挙動”をする台が多い時代でした。
そしてその挙動の解析はいつまで経っても出ない。
SNSでは新台が出るたび議論が巻き起こり、ツモった人がデータを共有してくれるので参考にしていました。
上手い専業同士は、こういう情報を常に裏で共有しています。
収支は共有しませんし、店が被ればライバルですが、それでも“共闘”していました。
機種解析、期待値、やり方──
無料で出てくる情報は、正直誰でも知っていて当たり前です。
トップ層に行けば行くほど、そういう“表に出ない情報”を武器にしている人が増えていました。
このあたりの話も、いずれ別の記事で詳しく書きたいと思っています。

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■ そして春。初めての“壁”が訪れる
打ち子を雇うのはまだぎこちなかったものの、
前年を上回るペースで順調に勝ち続けていた頃です。
そんなタイミングで、新型コロナウイルスが蔓延し、
緊急事態宣言の影響でパチンコ店が次々に休業していきました。
一部は営業していましたが、もちろん設定など入っていません。
地域のエナ専や打ち子が数少ない店舗に集中し、店内はカオスでした。
一方の僕はというと、
普段ほとんど経験しない“ツモ負け”と“ハイエナ下振れ”が重なり、
4月の頭で既に20万円近くのマイナス。
まだ月初だったので「巻き返せる」と思っていた矢先の緊急事態宣言。
長期的に見ればどうでもいいのですが、
当時はまだ「月間マイナス」をやったことがなかったので、とにかく捲りたかった。
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■ 捲るために、隣の県へ遠征を決意
当時はまだ運送会社で働いていたため、稼働地域を大きく変えることもできません。
近隣の店は営業していても期待値を積める状況ではない。
それでもプラスに戻したかった僕は、連休を使って遠征を決断しました。

となりの県の愛姫を狙いに行こう!
この頃はまだ稼働が楽しく、モチベも最高潮。
わくわくしながらルートや宿を調べていた記憶があります。
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■ いろはに愛姫との勝負
愛姫は、ボーナス中やAT中の3択ナビを特定の押し順で揃えることで、
設定左・中・右なら機械割104%まで引き上げられる機種でした。
ただし、設定が分かるまでの判別過程は低設定を回すリスクがあり、
そこが期待値の“渋さ”でもありました。
台数を調べると、A店に2台、近くのB店に1台設置。
A店はデータ上、店内orメイン機種全リセが濃厚。

リセエナも視野だけど、まず愛姫狙いでいくか
早朝に家を出て抽選へ向かったところ、狙い台は稼働停止に。
愛姫は甘すぎて利益が取れず、撤去・停止される店が多かった時期でした。

昨日まで動いてたはずなのになんでや…
急いでB店に向かうと、驚くほど余裕で空き。
客は低貸しにしかおらず、店内状況的に据え置き放置の可能性が濃厚。
セオリー通り“左”から判別し、見事ヒット。
閉店までぶん回し、安宿に泊まり、翌日も抽選から参戦。
翌日も1番で座れ、再び設定左。
2日間で約22,000G回し、期待値は+2,640枚ほど。
収支も10万円ほどプラス。
当時は本当に楽しくて、昼飯も食べずに朝から閉店まで回すことが苦じゃありませんでした。
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■ それでも、初めての月間マイナス
遠征でなんとかマイナスは10万円ほどまで戻したものの、
その後の稼働がほとんど出来なかったこともあり、
人生で初めて“月間収支がマイナス”になりました。
画像とメモを見返すと、6月頃には環境も戻りつつあり、
設定狙いも再開できていたようです。

収支は大したことありませんでしたが、
この頃から少しずつ思い始めたことがあります。
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■ 「働いてる意味ってあるんだろうか?」
期待値稼働を始めて約1年半。
ホールでも安定して期待値を積めている実感がありました。
その一方で、仕事では得られない“自由さ”と“結果の明確さ”に魅力を感じていました。
何より──
僕は“専業”という生き方に憧れていました。
言い方を変えれば、“パチプロ”。
自称でしかないのですが、子どもの頃から一度はなってみたいと思っていた肩書きです。
そして僕は、仕事を辞める決心をします。
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