（第二十四話）抽選が神上振れした軍団が全スカタコ負けした話

２０２２年の年末頃。

色々な噂が行き交う中スマスロが登場しました。

１１月にヴァルブレイブ、刃牙、リノが、１２月には鏡も導入されました。

メダルレスのスマスロを導入するには店内の設備の変更が必要になるため工事で休みにするお店も多く、先を見据えたスマスロコーナーのために島をベニヤで封鎖するところも。

そしてこの時期にスマスロを導入しなかったお店のほとんどは後に潰れてしまいました。

店内は６,５号機やジャグラーがメインの中、一列や一島だけスマスロコーナーがあるお店が多かったです。

メダルがないためキープされているかどうか分かりにくく、下皿に物を置かずに台を離れてトラブルになるなんて話もTwitter（現X）でよく見かけました。

スマスロをきっかけに台キープ券を置くお店も徐々に増えていきましたが、これを逆用し掛け持ちに利用する人や、辞める時にキープ状態のまま帰る人も増えたのを覚えています。

ハマり台に券だけ置いて帰り、呼び出しを掛けた打ち子とハイエナ達がじゃんけんをする光景もよく見かけました（じゃんけんが弱い打ち子が多くイライラした記憶もありますｗ）

そんな中、時代の変化を感じながら日々の稼働をこなしていった僕達。

年末に入り１年の終わりが近づき年間収支が確定します。

収支で立ち回りを変える事はしませんでしたが年間いくら勝ったとかミリオン達成したとかは多少気にしていたのを覚えています。

ふんわり目標としていた年間１０００万はこの時には現実的に厳しい事は分かっていましたが最後の月にミリオンのチャンスがやってきました。

そして月末のとある稼働でまどか前後を複数ツモりミリオンに到達します。

この年の途中から下振れがひどく収支が中々上がっていかなかったのもありミリオン達成は嬉しかったのですが、まだ２日稼働しないといけないと思ったのを覚えています。

変な話この日でこの月の稼働を辞めてしまえばミリオン達成したまま１年を終えられるので気分的にはいいまま終われます。

ですが勝ち続ける事に対してストイックに考えていた僕にそんな選択肢はありませんでした。

ミリオン維持の誘惑に惑わされる事も無く残りの稼働や年明けの稼働について考え、打ち子引き子の人数を揃えて狙い台も最善を突き詰める。

経費をケチるとかお金の入らない台を狙うとかセオリー外の立ち回りをする事はしません。

勝ち続けるうえで目の前の結果にこだわることがいかに良くない事かを身に染みて覚えていたので今更ぶれる事はありませんでした。

今考えると勝ち続ける事に固執しすぎてモチベ低下にも繋がったので楽しんでやる事も大事だったかなと思っていますが…

残りの２日の稼働内容には自信があったのを覚えています。

２８日と２９日。

２８日のF店は行った事が無いお店ですがデータを取り続け保険として用意していたお店、８の日は他に毎回行っていたお店があったのですがいつか弱くなる事が確定していたのでそんな時のためにリサーチしていました。

２９日のG店は良く行く大型店での並びイベント、質が良く対象が沢山あるのでなんとかなりそう。

２店舗とも狙いも効くし平日で後からでもリカバリーが出来るかなと思っていました。

しかし考えが甘く痛い目を見ることに。

前日にタコ勝ちをして気分良くF店に到着すると予想の２倍以上の人達が。

社不スキルを発揮し年末休みの事を忘れていました。

どうやら台数以上の人が来てしまったようで朝一勝負になってしまいました。

近隣のライバル達も押し寄せてきたみたいで後からは更にきつい状況です。

イベント内容は共通末尾と全台系が１箇所。

末尾は初開催から末尾８が連続して対象になっているので末尾８を狙わざるを得ません。

全台系はローテ傾向にありますが候補が多く絞り込めない状況。

末８を取れなければ厳しい状況でしたが、前日の勢いもあってか抽選は年１レベルの上振れを見せます（完全にオカルトですｗ）

狙いが堅い時に早番が出た時は軍団長をやっていて脳汁が出るランキング３位には入りますｗ

そして入店し全候補と絡めつつ３台の末８を取ることができました。

しばらくすると店内は満台になり移動は厳しい状況。

末８は打ち子に任して僕は全候補の台に座っていました。

座っていたのは当時の新台の俺の空。

設定６は２５６ｇの規定ゲーム数までにほぼ当たるので２５６ｇを越える事がありません。

設定５は２５６ｇは普通に越えるけどＡＴが強いのが出てきやすいとかだった気がします（うろ覚えですみません）

打ち始めると末尾８を含めてほとんどの台が２５６ｇを越えてしまいました。

対象が全６では無い事は分かっていたのですが少し不安になる僕。

とりあえず１回当てて画面を見ながら判断する事に。

すると時間が経つごとに末尾８が厳しくなります。

打ち子や同業からのラインもぱっとせず店内を一周すると末尾８はあきらかに厳しい状況でした。

気持ちを切り替えて打ち子に指示を出します。

次の策を考えますが店内状況的に詰みに近い状況。

この店にいても意味の無い事を悟ります。

この時点で経費込み８万以上は負けていて１２月の収支は１００万を切ってしまいました。

普段なら稼働を切り上げて遊びに行くところですが、ミリオンを切ってしまった事がモチベとなり一人でも稼働を続ける事を誓いました。

そして諦めなかった事が功を奏して奇跡を起こします。