【第三章:軍団長と全盛期】(第十一話)専業2年目の収支と、全盛期の加速

物語

2020年と2021年の収支表は、機種変更のタイミングで日別データ(稼働日数と稼働時間)が消えてしまいました。
Twitterの稼働日記も、養分社長と出会ったあたりで身バレ対策のため消してしまったため、細かい履歴は残っていません。

それでも──
どんな1年だったかは、はっきり覚えています。

仕事を辞めて専業に踏み出した僕は、運送会社の給料を毎月上回れたことにホッとしたのと同時に、

「来年は必ずもっと勝つ」

そう強く誓っていました。

■ 当時の立ち回り比率と、環境の“うまみ”

この頃の立ち回りは以下のような感じでした。
        •       設定狙い:6割
        •       ハイエナ:2割
        •       パチンコのボーダー打ち:2割

特にパチンコは、初代北斗無双や慶次漆黒が撤去される前。
今では考えられないほど“おいしい時代”でした。

無双と漆黒は右の止め打ちでボーダーを下げられたので、
ボーダー+5〜6の台に座れることも珍しくなかったんです。

たまに源さんや海を触ることはあったものの、基本は無双と漆黒の2本柱。

当時の僕は釘読みが上手いわけではありません。
正直、見れていたのは ヘソと風車くらい でした。

「でも、それでも勝てる時代だったんですよね」

イベント日には、あの“エ◯セルさん”の動きを見て打ち子に指示を出しながら座らせる──そんな日々をよく覚えています。

■ パチンコをやめ始めた理由と、環境の崩れ

環境が変わり始めたのはこの少し後。
        •       介入(止め打ち)で得られる恩恵が減った
        •       ボーダーが下げづらくなった
        •       打てても ボーダー+2〜3 程度の台ばかりに

この頃から僕は、パチンコを狙う頻度が一気に減りました。

遊タイム全盛期でハイエナが光り始めるのは、さらにこの後です。

■ 専業視点の「ボーダー理論」

ここで少し、当時の僕の考え方をまとめておこうと思います。

■ パチンコのメリット
        •       釘を見れれば 打たずに判別できる
        •       ボーダーを超えたら夜まで回すだけ
        •       パチスロメインの人には単純に楽しい
        •       資金があれば打ち子を大量投入できる
        •       イベント時は軍団の動きを読むだけで“当たり島”に座れる

シンプルで、再現性が高い。
これがパチンコの魅力です。

■ デメリット
        •       釘読みの習得がとにかく難しい
        •       期待値の計算が手間
        •       介入すると怒られる(出禁リスク)
        •       期待値が安い&荒い
        •       1日で回せる回転数が少ない
        •       パチスロに比べてイベントが圧倒的に少ない
        •       長時間座るので手首とお尻が壊れる

そして──
専業・少人数グループにとって最も厄介なのは、

「期待値が安いのに、収支は荒れる」

という点でした。

 簡単な期待値計算

例として、ボーダー18の台が1kあたり20回転回った場合:

1000÷18 - 1000÷20 = 5.5 
5.5 × 2000回転 = 11,000円

つまり、

ボーダー+2で終日回しても期待値は1.6万円前後。

ピンや少人数では、この期待値を収束させるには試行が足りません。

だからこそ全国規模の某軍団は、
+2ベースでも人数で押し切れるというわけです。

「人数の暴力、ってやつですね」

僕自身はパチンコに詳しいわけではありませんでしたが、
たまに“よく回る台”に座れた時は、やっぱり楽しかったのを覚えています。

■ 2021年、打ち子の“色”が濃くなる

2021年に入り、僕の軍団にも新しい風が吹き始めます。

新たに集まったのは──
無職で時間だけはある打ち子たち。

問題は、その“癖の強さ”でした。
        •       指示を聞かない
        •       台移動が遅い
        •       いきなり休む
        •       やたら喋りたがるおじさん

そんな人たちと向き合いながら、
僕は1年間を戦うことになりました。

この頃から、Twitterでも “晒し屋さん” が目立ち始めました。
晒し屋といっても、専業や軍団を晒す人ではなく、ホールのデータをまとめて公開したり、店から依頼を受けてイベント情報を発信する人たち のことです。
イベントの信頼度を判断する材料として、僕もよく参考にしていました。

■ そして次回──「ジャグラー」の話へ

僕の専業生活がさらに加速していく中で、
避けては通れないのが ジャグラー との向き合いです。

次回は、軍団長としての成長に直結した
“ジャグラー編” に突入します。

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